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2026.03.06
【コラム】「命を守る」から「暮らしを守る」へ。熊本地震・能登半島地震の悉皆調査が示した「耐震等級3」の有効性
日本で家を建てる以上、避けては通れないのが地震への備えです。 県民共済住宅では、皆様に安心して長く住み続けていただくために「耐震等級3」を標準仕様としていますが、なぜそこまでの強さが必要なのでしょうか。
今回は、2016年の熊本地震、そして記憶に新しい2024年の能登半島地震、それぞれの被災地で行われた「悉皆調査(しっかいちょうさ=全数調査)」のデータをもとに、私たちが考える耐震のあり方と、プラスαの安心となる「制震システム」についてお話しします。
目次
1. 二つの大地震が教えた「耐震等級の意味」
家づくりにおける耐震性能の指標には、建築基準法レベルの「耐震等級1」から、最高ランクの「耐震等級3」まであります。 「法律を守っている等級1なら大丈夫ではないか?」 そう思われる方もいらっしゃいますが、近年の震災データは、家づくりに対する考え方を改める必要性を示しています。
■ 能登半島地震:現行基準は「多くの命を守った」
国土交通省等の報告によると、令和6年能登半島地震において、昭和56年以前(旧耐震基準)の建物には甚大な被害が出ましたが、平成12年以降の現行基準(新耐震基準)で建てられた住宅では、倒壊・全壊の発生率が低いことが確認されています。 これは、現在の建築基準法(等級1相当)が、この地震において「倒壊を防ぎ、多くの命を守る」ことが出来たと言えるのではないでしょうか。

国土交通省:令和 6 年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会
最終とりまとめ(令和 7 年 12 月)より抜粋
また、2000年以降建築の木造建築物(木造住宅)では、耐震等級2以上の建物で倒壊・崩壊・大破が0件となっています。

国土交通省:令和 6 年能登半島地震における建築物構造被害の原因分析を行う委員会
最終とりまとめ(令和 7 年 12 月)より抜粋
■ 熊本地震:耐震等級3は「命、そして暮らしを守った」
しかし、ここで注目すべきは2016年の熊本地震のデータです。震度7が2回続くという過酷な状況下において、新耐震基準(等級1)の家でも一部で倒壊や大破が見られました。 その一方で、「耐震等級3」の住宅に関しては、この過酷な熊本地震においても、倒壊・全壊がゼロだったのです。さらに言えば、その多くが無被害、あるいは軽微な補修のみで、その後も住み続けることができる状況と言えます。

※1 出典:国の熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会報告書より
※2 7棟のうち3棟は接合部仕様が不十分であり、1棟は敷地の崩壊、基礎の傾斜等が確認された。
※3 参考資料:ヤマベの木構造 著者:山辺豊彦
※一般財団法人くまもと型住宅生産者連合会 耐震等級3のススメより
2. 私たちが「耐震等級3」を標準にする理由
二つの地震の調査結果から、以下のことが言えるのではないでしょうか。
- 耐震等級1・2: 「多くの命を守る」ための性能(倒壊を抑止)。
- 耐震等級3: 「命を守り、地震後の生活と資産を守る」ための性能(倒壊だけでなく損傷も抑止)。
大地震の後、家が倒れなくても、大規模な修繕が必要になれば、経済的な負担は計り知れません。避難所生活ではなく、自宅でいつも通りの生活を送れること。これこそが、これからの家づくりに求められる性能だと私たちは考えます。
だからこそ、県民共済住宅では、建築基準法の1.5倍の壁量を確保する「耐震等級3」を標準仕様としています。埼玉という土地で、お客様の暮らしを長く守り抜くためのこだわりです。
3. 硬い家に「しなやかさ」を足す。制震システム「TRCplus」
耐震等級3で建物を「硬く」すれば、倒壊リスクは下がります。しかし、硬い家は地震のエネルギーをまともに受け止めるため、繰り返す余震によってダメージが蓄積される懸念があります。
そこで、県民共済住宅が推奨するオプションが、住友理工製の制震システム「TRCplus」です。
- 役割: 特殊なゴムが地震エネルギーを「熱」に変えて吸収し、建物の揺れ幅を抑えます。
- 効果: 本震だけでなく、何度も来る余震による構造躯体へのダメージ蓄積を軽減します。
導入費用は1棟あたり約20万円(建坪等により異なります)。新築時ならではの低コストで、「耐震(強さ)」+「制震(吸収)」という、より盤石な備えが可能になります。
【Q&A】耐震について、よくある3つの誤解
ここからは、住宅相談の際によくいただくご質問や、世間で誤解されがちなポイントについて、解説します。
Q1. 瓦屋根や太陽光パネルを載せると、家が重くなって耐震性が下がったり、瓦が落ちたりしませんか?
A. 重量は計算済みであり、また「防災瓦」により落下リスクも大幅に低減されています。
まず「重さ」についてですが、現在は建築基準法の改正により、設計段階で「屋根や外壁の実重量」を計算に入れ、その重さに耐えうるだけの壁や柱を配置する方法がとられています。 瓦や太陽光パネルを載せる場合は、あらかじめその重量を支える計算を行うため、屋根が重いからといって耐震性が劣ることはありません。
また、「瓦が落ちる」という不安に対しても、県民共済住宅ではすべて「防災瓦」を採用しています。 防災瓦は、瓦同士がパズルのようにガッチリと噛み合うロック構造になっており、さらに釘で固定して施工します。 これにより、巨大地震の強い揺れや台風の強風でも、瓦のズレや落下を防ぐことができます。 耐久性に優れた瓦や、創エネのための太陽光パネルも、安心してご採用ください。
Q2. 耐震等級1や2では危険なのですか?
A. 決して「危険」ではありませんが、耐震等級3には大地震の際の被害を減らす効果があります。
データが示す通り、現行基準の等級1や2は、大地震でも倒壊して命を失うリスクは低く、法的に認められた安全な住宅です。 しかし、耐震性の違いにより、地震後の建物のダメージの受け方が異なります。大切な資産価値を守るという意味で、私たちは「耐震等級3」を標準装備として推奨しています。
※間取り等により耐震等級3の取得が出来ない場合もございます。特に3階建の場合取得できないケースが見られます。
※県民共済住宅の標準仕様(2階建て以下)は、品確法に基づく計算による耐震等級3です。より緻密な許容応力度計算をご希望の場合は、設計士にご相談ください(別途費用等が発生します)。
Q3. 耐震等級3なら、制震システムは不要ですか?
A. 必須ではありませんが、「建物の長寿命化」のために導入価値は高いです。
倒壊を防ぐという意味では、前述のデータの通り、耐震等級3があれば基本的に十分な強さがあります。制震装置がなければ危険、ということではありません。 しかし、制震システムには「繰り返す地震に効く」「建物へのダメージを蓄積させない」という、耐震等級とは別の役割があります。
また、制震ダンパーは新築時に導入すれば安価ですが、リフォームで後付けしようとすると壁を壊す大規模な工事が必要になり、莫大な費用がかかります。 「あの時入れておけばよかった」と後悔しないためにも、約20万円というコストで導入できる新築時のご検討をおすすめしています。
いかがでしたでしょうか。 「構造」は、内装や設備と違って、建てた後からは簡単には変えられません。 だからこそ、県民共済住宅は「標準で耐震等級3」にこだわっています。これからの家づくり、まずは家族を守る「骨格」からしっかりと考えてみませんか。
価格を抑えても、安心安全の住まいを建てたい。そんなお客様の声に答えたい。私たちはそう考えています。
是非一度、その日のうちに県民共済住宅の仕様や概算費用が分かる住宅相談にお越しください。
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