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2022.07.22
いまさら聞けない?「住宅ローン:変動金利」編
住宅ローンについて、実は意外と知らないことが多いものです。
このコラムでは、お客様から実際にいただいたご質問をベースに、「住宅ローン」についての豆知識を「いまさら聞けない?」シリーズとしてお話していこうと思います。
タイトルでは「いまさら聞けない」と言っていますが、もちろん、弊社で家づくりを検討中~建築中のお客様でしたら、担当設計やローン担当に、なんでもお気軽にお尋ねくださいね。
前回、いまさら聞けない?「住宅ローン:団体信用生命保険」編
と題して、住宅ローンの団体信用生命保険についてお話しましたが、第3回となる今回は、「変動金利」についてお話していこうと思います。
変動金利。なんか、変わりそう・・・変動しそう・・・、でもいつどうやって変動するの?
もしかすると、これについて明確に回答が出来る方は意外と少ないのではないでしょうか?
まず、変動金利。いつ金利が変わるかご存じですか?1年に一回?それとも毎月?
いいえ。変動金利は半年に一度変動します。
「店頭金利」や「店頭表示金利」、「基準金利」というものをご存じでしょうか?
最近は少なくなったかもしれませんが、銀行に行くと店頭に置いてある金利の一覧があり、それを「店頭金利」や「店頭表示金利」、「基準金利」と言います。
これは「短期プライムレート」(銀行が最も信頼できる企業に対して融資をする際に最も優遇された金利のうち貸出期間が1年未満のもの)を目安にして各金融機関が独自に決めている基準の金利です。
毎月の月初にこの「店頭金利」が決まりますが、変動金利については、毎年4月と10月の2回だけ変更があります。
そして、その「変動金利」に対して住宅ローン借入の際の「金利優遇」を適用したものが、「住宅ローンの変動金利」になっています。
なお、金利優遇については各金融機関が競争原理の中で戦略的に決めています。
この「金利優遇」は、ここ10年を見ても、ネット銀行の登場などで競争の激化もあり徐々に広がり続け、今の超低金利状態を支えています。
また、変動金利に影響を与える「短期プライムレート」はというと、実はもう10年以上変わっていません。(2022年6月現在)
ですので、実は10年前に住宅ローン変動金利で組んだ方は、10年間実質固定金利状態だったわけですね。
さて、変動金利はこのように半年に一度変動しますが、返済額も半年に一度変わるわけではありません。
実は、返済額自体は5年に一度しか変わりません。
5年に一度、それまでの金利変動を計算し、その後の返済年数で返済が出来るように返済額の見直しが行われます。
例えば、住宅ローンを借りて5年間の間、徐々に金利が上昇した場合、それまでの返済額に対して最大125%まで返済額が上昇します。(返済額10万円だった場合、最大で12.5万円)
※ほとんどの金融機関では返済額が劇的に上昇しないように、この125%ルールが定められています。
これは、例えばローンを組んだ当初、
月々10万円の返済のうち、7万円が元本返済。3万円が金利分。
だったとしましょう。
これが金利上昇すると例えば・・・
月々10万円の返済のうち、6万円が元本返済。4万円が金利分。
このような形で、元本を返済している額が目減りしてしまうのです。
これが続くと当然返済年数の中で住宅ローンを返しきれなくなってしまいますから、返済額の見直しが必要になります。
そのため、5年に一度返済額が見直されるということです。
まとめると
・変動金利は短期プライムレートの影響で変動する。
・変動金利は半年に一度変動する。
・変動金利を利用した住宅ローンは5年に一度返済額の見直しがある。
・ここ10年以上短期プライムレートは動いていない。
ということです。
バブルの頃は短期プライムレートが今の2倍以上だったこともあるので、今後長い目で見て変動金利がどう変わっていくかは分かりませんが、現在は変動金利で住宅ローンをお借りになる方の割合がかなり多くなっています。
変動金利がどのようなものか理解した上で住宅ローンを借りると少し安心かもしれませんね。
第3回、変動金利についてでした。いかがでしたでしょうか?
住宅ローンの金利、迷いどころですね。
金利タイプを選ぶ上で参考になりましたらうれしいです。
次回、いまさら聞けない?「住宅ローン:提携ローンって何がいいの?」編
お楽しみに。
埼玉で家を建てるなら、県民共済住宅。